第二章 第二部

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  そのまま春香はオレに抱きついてきた。   「おはよう、お兄ちゃん」  涙を流しながらも春香は笑ってそういった。 そんな春香を見て、オレは思った   (オレは春香をまた泣かせることになるんだろうな)   もちろんオレが死んだら春香は泣くだろう、今よりもっと深く泣き続けるだろうその春香を想像するたびに、オレは罪悪感に潰されてしまいそうな思いになった。 だから最後だけは一緒にいてやりたい、オレはそう思って春香を見て言った。   「春香、今日は皆と一緒にリビングで食べることにするよ」   オレがそう言うと春香は満面の笑顔で食器を運び始めた。   「じゃあリビングで待ってるからね早くしないと、変態オヤジに食べられちゃうよ」   そう言うと春香は食器を持ったままリビングに走っていった。   「ごめんな、春香・・・」  オレはそう呟きながら着替えてリビングに向かった。  『ガチャ』   「おは」 リビングのドアを開けて中に入ろうとしたとき・・・オヤジが飛んできた   「よう・・・!!」 「か~ず~バァッ」   そのままオレに抱きつこうとしてきたオヤジの顔面をおもいっきり踏みつけてやった。
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