第二章 第二部

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  きずけばオレの頬はぬれていた。   「あとお前には、一番謝らなければならないな」   オレは足を止めて『空』を見た   「ごめんな・・・空、オレは、こんなかたちで逃げることしかできなかった」   そしてあふれた涙が雫となって地面に落ちた。   「自分でもわかってたんだこれは、空のためじゃなくて自分のためにやってることだって」   涙はもう止まらなかった。   「でも、オレには、たえきれなかった空がいないとゆうことが、そのなかで生きていくことがたえきれなかったんだよ!!」   オレは叫んだ   そしてオレは鳥居をくぐり神社の中に足を、   「だから、今から会いに行くよ、空」   踏み入れた。 その時、   『チリィン』   「えっ!!」   鈴の音が聞こえてきた。   オレは驚いて鈴の音が聞こえた方に視線を向けた。   その時、強い風が吹き、桜の花びらは、それと共に宙を舞った。   オレは思わず目を閉じてしまい、 その風が吹き止むと辺りに不思議なほどの静けさが残った。
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