3576人が本棚に入れています
本棚に追加
話の舞台は変わり、ここは建澄(けんちょう)
佐助は山に山菜を採りに出かけていた。
山を登るのは慣れたもので、ただ登るだけではつまらない。
サルの様に木から木に飛び移って行ったりして楽しんでいた。
佐助の家はとても裕福とは言えず、むしろ貧しかった。
それだけに佐助は優しい心の持ち主だった。
山菜採りもある程度終わり、町を見下ろして見ると町が軍に襲われている。
佐助は急いで町に戻ったが遅かった。
田畑は荒らされ、町の人は殺され、食料や金は全て奪い去られた後だった。
佐助が家に行ってみるとそこには腹を深く斬りつけられひどい出血をしている父がいた。
父「佐助…」
佐助「喋るな父上、今手当てをするから」
父「そんな事はいい、それよりこの刀を…」
佐助「この刀は?」
父「そいつは名工定春が『人を守るために作った刀』だ」
最初のコメントを投稿しよう!