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「はい。シラノ亭」と威勢のいい声がした。
「ルッチです」
「……決めたかい?」
「ええ。それでお願いがあるんです」
「何でも言ってみな」
「両親にはコロンさんのところでスパゲティ作りの修行をしていることにして欲しいんです」
「分かった。だが私は嘘つきにはなりたくないんでね。いつかシラノ亭でタラコスパゲティを食べさしてくれよ」
「はい」
「準備は?」
「出来ました。今から向かいます」
「ああ。待ってるよ」
僕はショルダーバックにパンやらお金、ネットと撮った写真を入れて家を出た。
今度はネットと通った道を通ってシラノ亭へ向かう。
空は青く透き通り、カモメたちが僕の進む道を回遊しながら応援してくれていた。
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