第1章

3/16
前へ
/516ページ
次へ
「あ、そう言えばそうだったね。」 私は大して興味のなさそうな声で返事する。 そうだ。今日本社から1人、出向してくるんだ…。 私の通う田崎株式会社は、社名を言えば誰もが知ってる大手企業…なのだが、ここはそんな大会社のお荷物的存在とも言える、田舎の小さな小さな支所だ。 経費削減、企業体制のスリム化…よくわからないけど、結局の所本社のお偉いさんが内偵に来て、うちの存在価値を計り、必要なければ切られるのだと思う。 ……でなければこんな小さな支所に来る理由がない…って所長がぼやいてたし。
/516ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1083人が本棚に入れています
本棚に追加