プロローグ

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    高校生活は平凡に何も支障無く平穏に過ごす。 そんなゲームの主人公のような生活を俺は常に求めていた。 しかし、平凡で退屈な日々が延々と続くと考えると、気の長い俺でも嫌気がさす。 「 俺、無事に高校を卒業したらさ、普通の会社に勤めて、普通の女の子と恋に落ちちゃって、普通の家族を築いて、一生を終えるんだ…… 」 数日前、ファミレスで、恥ずかしながらも友に打ち明けた人生設計。 ……が、そんな願望は無残にも第三者によって壊された。 大事にしていた泥団子を取り上げられ、壁に放り投げられたかのように無惨にも砕け散った。 そう、俺の人生という曲がりくねった道に、急に交わって来たあの女のせいだ。 あぁ……一体、俺はどこで選択肢を誤ったのだろうか。 出来る事なら、ゲームのように、セーブをした所からロードしてやり直したいぐらいなものだ。 自動販売機を通ったあの日。 俺の短くも長い無限地獄が始まった。       はぁ……。    
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