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「ねえ叔母さん、どうしてふしぎ雑貨屋のことを知ってたの?」
叔母さんは少し黙ったあと、口を開いた。
『私も昔、雑貨屋の客だったからよ』
今まで聞いたことがないくらいやさしい声だった。
それからはインドとかお土産の話をしたけど、ふしぎ雑貨屋の名前が出ることはなかった。
パジャマに着替えた私は、両手で掴んでいるまくらと向き合っていた。
「何が起こるんだろ……」
ふしぎ雑貨屋のことは、叔母さんとの電話以来、口にしていない。
もちろん、お母さんにも。
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