力を持つ者、持たない者

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『は、はは…たすかったぁ…。』 襲われていた男が安心したのか尻を着く。だがそれは俺も同じか…。そうだ、礼を言わなきゃな。 『たすかったぜ、魔法使いさんよ、って…』 空を見上げたがそこには誰もいなかった。 『ふん、こっちも仕事だからな。』 その声は下から聞こえた。目の前にいるのは同じ年ぐらい…いや…少し下かな?青年だった。 『それに瞬時に理解したのは貴様だ、ある意味賭けだったが…その当たりを引いたのは貴様だ。』 『そりゃどうも、それよりアンタは大丈夫か?』 尻餅ついた青年に声をかける。 『いや~マジ助かったぜ…ありがとな、一時はどうなることかと。』 『全くだな、早く帰って忘れることだ。』 『あぁ、そうするさ、じゃあありがとな♪』 そういうと彼は立ち上がり家路へと走っていく。 『さて、帰るとするか。』 『まて、聞きたい事がある。』 魔法使いに呼び止められる。 『なんだ?』 『お前は何者だ?』
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