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SIDE:?
「「ごめんなさい」」
「えっ!?あっ、あぁ……」
太陽が昇り、朝早くから3人は店を周り、謝りはじめた
「すみません、いまさらですがこれは代金です。足りるでしょうか?」
頭を下げる二人に瞠目する亭主に史翔は袋から取り出した金貨を渡す
「あぁ、十分だ。兄ちゃんはこの二人の保護者か何かか?」
「まぁ、そんなところですね。二人にはよく言っときましたから同じような事は起こりません。
ただ、二人が困ってるときは店の残り物でもよいのでわけてあげてくれませんか?」
史翔は二人の頭を軽く撫で、尋ねると亭主はニカッと笑いながら承諾してくれた
「金を払ってくれたならどんなナリでも客は客だ!」
亭主はしゃがみ、二人と目線を合わせる
「腹が減ったらいつでも俺の所にきな!残りもんでよけりゃあご馳走してやるよ」
「「ありがとう!!」」
二人はその言葉に表情を明るくさせお礼を述べ、再び頭を下げた
「それじゃあまだ行くところがあるので失礼します。
二人の事よろしくお願いします」
「おう!任せとけよ!!」
亭主はこうして店番へと戻っていった
「あそこの人はいい人だったな」
3人が店をまわり、謝罪する時の相手側の反応は二者択一だ
先程の亭主のように二人の状況を理解し、許してくれる者
もう一つはこの二人を毛嫌いし、侮蔑を孕んだ眼で見てきた者だ
前者には史翔がお金を払った後に二人に協力してくれるように頼み、8割方協力してくれる事になった
そして後者には同じようにお金を払い、二人に危害を加えないように釘をさす
けれど、二人の誠意ある謝罪に許してくれる人は決して少なくなかった
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