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「……またか…」
すると練習場の入り口から落ち着いた声が聞こえてくる
「おいエリサ、これはやりすぎじゃないのか?」
眼鏡をかけた知的な青年の名前はスイン=テイラー
エリサと同じ召喚師であり、これまた同じく二人の兄貴分だ
この三人からはスイと呼ばれていた
スイは三人に近付き、頭をアフロにし、至る所から煙をあげて地面で撃沈しているカイとソラを見てエリサに尋ねた
「いいのよ。スイが出した課題をやらなかった二人が悪いんだし」
「だが、これでは課題ができないだろう…」
スイは疲れたようにそう言うとエリサは、大丈夫よ♪と答えた
「二人とも?今から5秒のうちに起き上がらないともう一回爆破するわよ?」
「「起きましたぁぁあ!!!!」」
「…………はぁ」
エリサの脅しに一瞬で元の状態に戻って起き上がった二人にスイは呆れながら首を振った
「まさに鶴の一声!」
「ただの脅迫だろうが…」
某お菓子メーカーのマスコットのように笑うエリサにスイは再度溜息を吐きながら二人に向き直る
「とりあえず部屋に戻るぞ。試験は明後日なんだからな」
「「は~い」」
二人はスイの言葉に返事をすると足取り重そうに歩きだした
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