~~再会のきざし 上~~

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(ソラはうまく協力をとれたみたいだな) カイは心中で呟くと自分を見上げる召喚したであろう少女に向き直った 黒く、絹のような髪を腰まで伸ばし和服のような服に身を包んだ少女 どこまでも深い碧眼と両手に持つ水晶がやけに印象的だ 「あなたが……イリスの…主様?」 「えっと…一応そうだけど、ごめんね?こんな所に呼び出したりして…」 自分をイリスと言った少女が不安そうに碧眼を揺らして尋ねる事に対して罰が悪そうに謝るカイ 「………(ふるふる)」 けれどカイの反応に一瞬安堵した素振りを見せると少女は首を横に振って大丈夫という意志表現した 「ありがとう、とりあえず今は俺に協力してくれないかな?」 「……うん」 2人とも打ち解けた頃合いを見てルカが口を開く 「どうやら話は終わったようだな?これから課題に入るがかまわないな」 「「はい!」」 「よし。魔物を解き放て!!」 ルカの言葉が部屋に響くと同時に部屋の奥にあった鉄製の扉がゆっくりと開く 『プギュルルルル!!!』 『グルルルゥッ……』 すると、その扉の中から三体のスライムと一匹の狼よりも一回りも二回りも大きな魔物が姿を現した 「課題開始!!」 いつのまにか高台に移動していたルカが課題開始を告げると一斉に三体のスライムは動きだした
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