~~再会のきざし 上~~

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「イリス…だっけ?行ける?」 カイの問いにイリスはこくりと頷いて返事を返す 既に二体のスライムはカイとイリスに狙いを定め、動きだしていた 「じゃあ行くよ!」 カイは剣を鞘から抜いて駆け出す 大きく右足を踏み込み、自分の間合いへと入り込む 『プギュルルルルル!』 「おおぉっ!!」 剣を袈裟から斜め一直線に振り下ろす 斬! スライムは切り裂かれ、大きく吹き飛んで壁に叩きつけられた 『プギュルルル!!!』 さらにもう一体のスライムがカイ目がけて跳躍(?) 「くっ……!」 カイはそれをなんとか剣で防ぐがたまらず体勢を崩してしまう 「しまっ―!?」 もちろんそれをスライムは見逃さずに再びカイへと飛来する 「………凍って…」 瞬間、カイの周りを冷気が包みこみ、スライムの真下の地面を凍らせる 「……貫いて!」 イリスの言葉と共に一本の氷柱(つらら)が空中のスライムを貫き凍らせた 「ありがとう!」 カイは礼を言うと壁の下でしぶとく生きているスライムに剣を突き立てる 不気味な悲鳴とともにスライムは液状となって絶命した 「ソラの方は!?」 カイは剣を引き抜くとソラの方へと慌てて眼を向ける そこには敵の俊敏な動きに翻弄されている二人が視界に入った 「イリス!援護に行くよ!!」 カイはイリスにそう言うと敵目がけて走りだした
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