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「生意気なんだよ!!」
あぁ……また殴られる…
僕は来るであろう衝撃にぎゅっと目を瞑る
…………………
しかし、いつまで経っても僕が想像していた衝撃は来なかった
「何してんだよ…?こんな子供相手に?」
かわりに怒気が孕んだ声が僕の前から聞こえてきた
誰?と思いながら首を上にあげようとするが身体が動かない
僕はそのまま眠りについてしまった……
―――――――――――――――
SIDE:史翔
風が心地よい…
やさしく頬を撫でる風に起こされ、ゆっくりと俺は目蓋をあけた
直後に視界にはいって来るのは木
木 林 森
「はてさて。ここはどこだ?」
そうぼやきつつ、俺は寄り掛かっていた木から背を離して立ち上がる
「って言っても森……だよな~?」
はぁ、と俺は嘆息して辺りを見回した
気配は6……いや、7か…
刀・黒翼を鞘から抜き放ち、言葉を発する
「いい加減出てこいよ?バレバレだからさ」
ガサッ……!
すると向こう側の木々が揺れ、合計7人の男が飛び出す
男達は俺を囲むように並ぶと己の武器を構えて睨み付けてきた
「あ~~、一応聞いておくけど俺に何の用だ?」
「金目の物を置いていけ!そうすれば命だけは見逃してやる」
すると、俺の質問にリーダーらしい人一倍身体ががっしりしている大男が答えた
「いやだ……と言ったら?」
「殺して奪うまでよ!!」
大男が怒号をあげると周りの男達が武器を振り上げて一斉に突撃してきた
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