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「やれやれ……だな」
俺はもう一度嘆息すると刀を正眼に構えた
「死ねぇぇぇえ!!」
「断るよ」
振るわれた剣を身を屈める事でやり過ごし、相手のがら空きの腹部に拳を叩き込む
男は ぐぇっ とカエルが潰されたような声をだしながら倒れる
「まず一人!」
俺はその男に目もくれず振り向きざまに刀を横に薙ぐ
キィン
と、金属特有の甲高い音と共に一人の盗賊の剣が宙を舞う
「これで二人!」
保うけた顔で宙を舞っている剣を眼で追っていた男の顎を掌底で打ち抜き、気絶させた
「このガキ、強ぇえ!?」
「うろたえんな!数で攻めろ!!」
一人が戸惑ったように声を発すると叱咤するように大男が指示をくだす
残りの4人は大男の指示に従うように四方から一気に飛び掛かってきた
俺は両足に魔力をこめて盗賊達の間を縫うように駆け抜ける
恐らく盗賊達の眼からは俺が消えたように写った事だろう
盗賊達が戸惑っているうちに俺は首筋に手刀を喰らわせて全員を気絶させた
「まだやるかい?」
黒翼の剣尖を大男に方に突き付けながら不気味に笑みを浮かべた
俺的にはここで尻尾を巻いて逃げてくれるとうれしか…
「てめぇ……よくも俺様の子分をやりやがったな…!!」
ったのだが、どうやら逆効果だったらしい
己の得物である大斧を大きく俺を目がけて振り下ろしてきた
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