クビだ

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山さんの口利きで私はステージで使ってもらえるようになったのだが、演歌やジャズは苦手だった。反対にダンサーのショータイムで演奏するディスコ調の曲は得意だったので、ショータイムでは山さんの代打に立てるほどになった。 そのうちダンサーさんから私に直接リクエストされるようになり、色々と話をするうちに仲良くなった。 監禁されている、と言っても過言ではないような扱いをされ、アパートに押し込まれているみんなのためにこっそり買い物(使いっ走り、とも言うが)に行ったりなどしているうちに、その中の一人と特別に仲良くなった。彼女の名前はカルメン・ジョイ、しかしある夜店に内緒でコンビニへ二人で行ったところを見つかって、私はクビになった。
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