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「あーあ、雪、降らないかなぁ? ね、巧ぃ」
口を尖らせながら言う友美。
「降るかもね? ってか、落ち葉蹴飛ばすなって、今に転ぶぞ?」
「大丈夫だよー」
クスクスと楽しそうに笑う友美。
「ほら、行くぞ?」
「うんっ!」
俺の手を握ってニコッと微笑んだ友美があまりにも可愛くて、愛しくて、額に触れるだけの口付けをした。
「ふぇっ? ……も、急になんだよぉ」
友美の微かに赤らむ頬を見て、更に愛しくなってぎゅっと抱き締めた。
「たく、み……?」
「友美……好きだよ」
そう言うとゆっくりと唇を重ね、優しいキスをした。
「ん、私も好き、愛してる……」
友美からも、少し背伸びをして、キスをくれた。
それすらも何だか愛しくて、小さく笑みを零した。
「俺らって、ラブラブ?」
「当り前でしょ?」
友美もニコッと微笑んで言う。
「何年経っても、ずっと愛してるよ」
「私だって」
二人で笑いながら歩く、雪の無い道。
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