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‥‥‥て‥‥
ん?
‥‥おきてよ‥
んー…。
重い瞼を無理矢理持ち上げると、目の前には彼女。
あ、音楽止まってるし。
「ねぇ、起きて!」
なんだか必死な表情。
「んー、どしたの?」
「ふぇ…怖い夢見たぁ…」
「うん、怖かったんだ」
「だって、いなくなっちゃうんだもん」
「誰?…俺か?」
「当たり前じゃん」
「いなくならないよ」
「本当?」
「本当」
大まじめに頷くと、彼女は嬉しそうに笑う。
「良かったぁ…あ、そうだ、そろそろ晩ご飯の支度するね」
そう言って、キッチンへ向かう足音だけが残る。
怖い夢って…。
あなたの方がよっぽど俺には怖かったです…。
(夢と寝言は別々らしい)
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