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それにしても、
あかり
アカリ
朱莉!!
とその時、7年前の花火の映像が俺の頭に鮮明に浮かんだ。
あの顔と名前・・・思い出した!!暁朱莉だ。
でも何で苗字が変わってるんだ?
てかこういう時って俺の隣に来て「あなた、あの時の・・・」とか言う展開になるんじゃないのか!?雰囲気的に・・・
その時俺の横を伊集院朱莉が通り過ぎようとした瞬間
「お前、暁朱莉だろ。」
といつもは冷静なはずの俺が無意識に立ち上がって言っていた。
「なんであんた、私の昔の苗字知ってんのよ。」
と伊集院朱莉が言い、俺の顔見たかと思うとすぐに前に戻す。
昔の苗字!?やっぱり花火大会の時の奴か。
「俺のこと覚えてねえか?和泉虎白だ。」
「あんたのことなんて知らないわよ!」
と伊集院がなぜか怒りっぽく答えて、さっさと席についた。
俺の妄想は軽くぶち壊された。
人違いか?いやそんなはずは・・・
「和泉!席につけ。」
と神崎に軽く言われ俺は席についた。
神崎が連絡事項を伝えてホームルームが終わった。
その後すぐに海と涼斗がやってきて『知り合いなのか?』と聞いてきた。
「いや多分、人違いだと思う。」
と俺はとりあえずごまかして言った。
授業は全然、集中できないまま午前中の教科が終わって昼休みになった。
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