牢獄

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「ごめんね、また。」 「いいけどさ、大丈夫? 顔色悪いし、あんたらしくないよ。」 友人の友子が言う。 「うん・・・大丈夫。 ごめん、ほんと。」 謝ると、子供を連れて、いよいよ牢獄へ向かう。 向かいたくなくても、今、私と子供が帰る場所はあそこしかないのだから。 「ママ、帰ろうね。」 無邪気に子供が言う。 「ごめんね、帰ろうね。」 手を引いて、車に乗り込んだ。
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