第十八章~回復~

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                (ありがとぅ…黒沢君) そんな彼の後ろ姿を眺めながら、奈央子はふと――ベランダから外を見下ろした。 会社に向かうであろう、人の姿がチラホラと確認出来る。 体調は万全だ。 特に、気分が悪いわけでも…フラ付いてもいない。 これも――明彦がずっと……看病をしてくれたお陰だろうか? 奈央子は優しい眼差しで、彼の姿を自分に映した。 少しずつではあるが…確実に変化してきている、お互いの気持ち――。 それが、恋なのか? これが、恋なのか? ……運命の日は、やってきた。
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