2272人が本棚に入れています
本棚に追加
「だってお前等――付き合ってんだろ?」
「付き合ってないですよっ!」
「付き合ってないわよっ!」
二人の声は、ほぼ同時だった。
「でも、息ピッタリですよね?」
「うん」
「すみません…何で、そうなるんですか?」
明彦の呆れた言い方に、立花は昨日の事を話し出した。
「だってお前――昨日の帰り際に言ってただろ?逢いたい女がいるって」
「へ?言い、ました…っけ?」
「アネゴの看病しなくちゃいけない!って、大慌てで帰っただろうがっ」
「…………」
「そんな事、言ったの?」
彼女の、冷ややかな声が聞こえた。
最初のコメントを投稿しよう!