第二十章~ダブルパンチ~

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「だってお前等――付き合ってんだろ?」 「付き合ってないですよっ!」 「付き合ってないわよっ!」 二人の声は、ほぼ同時だった。 「でも、息ピッタリですよね?」 「うん」 「すみません…何で、そうなるんですか?」 明彦の呆れた言い方に、立花は昨日の事を話し出した。 「だってお前――昨日の帰り際に言ってただろ?逢いたい女がいるって」 「へ?言い、ました…っけ?」 「アネゴの看病しなくちゃいけない!って、大慌てで帰っただろうがっ」 「…………」 「そんな事、言ったの?」 彼女の、冷ややかな声が聞こえた。
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