第二十章~ダブルパンチ~

3/5
前へ
/264ページ
次へ
「で、でも!何でそれで、付き合ってる事になんですかっ?」 「昨日のお前の仕事ぶり見たら、誰もがそう思うんだよ」 「仕事ぶり?」 その発言に、それまで黙っていた奈央子が口を挟む(はさむ)。 彼女の一言に、隣に座って様子を眺めていた博美はニコニコしながら――奈央子の表情を伺った。 「凄かったんですよ~?昨日の黒沢っ!今日はどうしても早く、帰らなくちゃいけないから…って、普段とは比べ物にならないくらいのスピードで仕事こなして――」 「ぇ?」 「そういえば――アネゴの欠席の理由も、一生懸命考えてたみたいですょ? あれ……ぜ~んぶ、アネゴの為だったんですね?」 「…………」 その挑発に、恥ずかしくて下を向いてしまう奈央子。
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2272人が本棚に入れています
本棚に追加