第二十一章~焦り~

2/4
前へ
/264ページ
次へ
「取り敢えず、理由はわかった」 「わかって頂けましたっ?」 坂口部長に、奈央子は歓喜の声を上げた。 「まぁ、立花君のところにいられないから、仕方なしに野田君のマンションで泊めてやっているってわけだな?」 「そうです!だから、別に付き合ってるわけじゃないんですっ」 「わかった、わかった…そんなに強く言わんでも良い」 「――あ、すみません」 「考えてみればおかしいもんな?十歳も歳が離れてる君と、新入社員の黒沢が――何かあるわけがないもんな?」 「ぇ?……まぁ」 「悪かった!とんだ勘違いをしてしまった、黒沢も悪かったな?変な誤解して――」 「ぃ、いえ」
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2272人が本棚に入れています
本棚に追加