第二十一章~焦り~

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「おい、黒沢っ」 「はい」 「俺が悪かった!俺が加奈ちゃんにばっか愛情注いでるから、お前…グレちゃったんだろ?」 「は?」 「良いんだ、良いんだ!何も言うなっ」 「…………」 「帰ってきて良いからっ」 「え?」 「っていうか、帰って来い!」 「はい?」 「お前――先輩の家で、ヒドイ目に合ってんだろ?」 「全然」 「嘘付かなくて良いって!どうせ、『飯作れ!』とか『風呂洗え!』とか――こき使われてんだろ?」 (それは先輩です) 「何も言うな…加奈ちゃんには、俺から言っとくから――荷物まとめて、今日にでも帰って来い」
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