第二十五章~真実~

3/7
前へ
/264ページ
次へ
「どぅ?久しぶりに立花君のとこに帰って――」 「どうって……別に、何もないですけど」 「そっか」 「はぃ」 「…………」 「…………」      ●心の声● 『――平然としてる。悩んでたのは私だけ?』 『本当は先輩のとこに帰っても、特に何もなかったし…面白くもなかったんだよなぁ』 『…案外、私から解放されて嬉しかったりして――』 『奈央子さんと一緒が居心地良すぎて、マヒしてんのかも』 『寂しくなんてなぃ…昔に、戻っただけょ』 『楽しかったなぁ…一日中、一緒にいられて――』 『『――でも』』 『これから先、恋愛なんて…出来るのかな?』 『それって……恋?』 『好きな人と恋愛して、結婚して――』 『確かに、奈央子さんは好きだし…一緒にいて、凄ぇ楽しいし――でも、まさか結婚なんて…っ』 『『……結婚かぁ』』 ※二人、妄想世界から抜け出す 『っ!何、言ってんの!?いつまで【白馬の王子様】待つっつ~の!……ゃっぱ、自分で動き出さなきゃ駄目って事かなぁ…』 『っ!何、言ってんだ!?結婚なんて、あるわけねぇだろ!……結婚、な…んて――』
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2272人が本棚に入れています
本棚に追加