第二十六章~同情~

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(同情??) 今、そう聞こえた気がしたのは気のせいだろうか? もう一度、彼女に問い掛けた。 「……同、情?」 「ぅ…ん」 自分の問い掛けに、奈央子はハッキリと頷く。 「……昨日、黒沢君と話す前…加藤に言われたの。 『同情でアイツを泊めてるなら、今すぐやめた方が良い』 ――って…」 明彦は、今にも泣き出してしまいそうな――そのか細い声を静かに聞き取った。 「それで昨日…あんな事、言ったんですか?」 彼女は無言で頷いた。
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