第二十七章~相談~

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「――俺、その人の事…好きなのかどうか、まだわかんなくて…」 「ふんふん」 「でも、その人といると――マジで落ち着くんです。毎日楽しくて……朝も昼も、夜も一緒にいるのに、全然飽きなくて――」 「ほ~ぅ」 「寝相が悪いとことか、普段の服装とか――普通、女の人のそういう姿見たら幻滅しそうなのに…その人は、違うんです。そういう姿見ても、嫌じゃなくて……このまま、一緒にいたぃ…って、思って――」 「じゃあ、いれば良いじゃねぇか」 「でも…追い出されちゃって」 「そりゃ、ツラいなぁ」 「それで今日、その理由を聞いたんです」 「理由?」 「何で、追い出したのかって…」 「そっかそっか、で?」 「そしたら――」 「そしたら??」 「《同情》…かも、しれなぃからって――」
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