第二十八章~好きな女~

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「…………」 「…先輩?」 自分の話を、親身になって聞いてくれていた先輩は――急に押し黙った。そんな彼に、後輩は不安げに語り掛ける。 ……が、そんな明彦など無視するかのように――立花の目線は明彦を疑うかのような眼差しで、彼を見据えていた。 「黒、沢?」 「はい」 「まさか…とは、思うんだけどな?」 「はい?」 「いやっ、そんな事は絶対にない!――…と、思うんだが…」 「?」 立花は今までの明彦の話から、一つの選択肢に辿り着いた。しかし――その選択肢は、余りに信じがたいモノで…‥。 《そんな事があるはずがない》 立花は恐る恐る…その疑問を投げ掛けた。
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