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―翌日―
その日は、やっぱりいつもとは違った朝で――。
…寂しさが包み込む。
奈央子は一人だけの部屋で、入れたブラックコーヒーを口に含んだ。
(……行きたく、ないな…)
――憂鬱な気分。
奈央子は、鉛のように重い足を玄関へ向けた。
――――…………‥‥
“視線を感じる”
何故か今日は、誰かに見られているような――そんな不安感が、彼女を支配していた。
(誰…?)
視線を泳がせてみるが、誰がいるわけでもない――。
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