第三章~結婚~

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――そう…明彦が何故、奈央子のマンションに転がり込んできたのか? もとはと言えば、この交際中の二人に関係があるのだ。 加奈が立花の住むアパートに良く泊まりに来るようになった為、必然的に明彦は居場所がない形になり――その結果、奈央子を頼りにマンションに飛び込んできたのだ。 奈央子にとってみれば、許しがたい存在なのだが……性分上[意味:性格上]、それはとても無理な話である。 奈央子という女性は、周りのどんな人間の悩みも、解決してあげたいと思ってしまうのだから――。 「喧嘩、しちゃったの?」 「ぃえ、まだ…」 「……そぅ」 「どうすれば良いと思いますか?」 「ん~…」 (何か、他人事と思えないのよね――)
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