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「へなちょこの告白なんて、真剣に考えてやんないわよっ」
「へぇ~」
「嘘じゃないからね?」
「わかりました」
「本、当に…考えてあげないわょ?」
「はい」
「…本当に…良いの?」
彼の素っ気ない態度に、彼女も気弱になる。
「……良い、の?」
「ちゃんと…考えてくれるんでしょ?」
「…………」
何も言葉を発しないまま、奈央子は只――黙って頷いた。
「それだけで、良いです」
「…黒沢君」
「ァナタが考えてくれるだけで……俺は、十分だから」
「…………」
「…………」
「…ぁ、りがと」
二人の静寂が、揺れる木の葉(このは)の音を…一層際立たせた。
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