第三十六章~嘘付き~

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明彦の声が、急に冷たくなった気がした――。 「長谷川さんに言った言葉が、例え…本当じゃなかったとしても――奈央子さんは、知られたくないんですよね? ……俺と、付き合う事…っ」 「違ぅ…ょ」 「あれだけ必死に弁解してっ……――俺だって、ゎかります…。 奈央子さんは、俺とは…付き合えなぃ…‥‥。 …――付き合っちゃいけないんですよっ!……俺達…。 どれだけ俺が、年の差を気にしなくても…奈央子さんが気にしてしまうようなら――本当に付き合ってるなんて、言えなぃ…。 ……彼女から、そんな気持ちを拭い切れない――俺が、悪いから…」 「黒沢君は悪くないっ!私が悪いのっ!!」
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