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「――先輩」
「…………」
「どしたんですか?」
「…ごめん」
博美と二人、奈央子は医務室にいた。
あれから奈央子に付き添い、博美かついてきてくれたのだ。
「あんなに取り乱した先輩…初めて見ました」
「変な、とこ…見せちゃったね」
「良いんじゃないですか?人間らしくてっ」
「ぇ?」
「さっきの先輩――私は好きだな」
「……汚い、ょ」
「汚い?先輩がですか??」
「あんなに感情…乱して、自分の気持ち――わかってほしくて…」
「それが……《人間》でしょ?」
彼女の暗い顔付きに、博美は笑顔で返した。
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