第三十八章~暴露~

4/6
前へ
/264ページ
次へ
「嘘っ!坂口部長!?」 「はい」 平然と返事をしている彼女が、信じられなかった。 「やっぱり不倫だから…奥さんに対して、罪悪感ありますよ?でもその反面――二人でいる時は、『絶対に奥さんの事は忘れてほしい』……いつでも、思ってます」 「…………」 「…汚いでしょ?」 「そんな――っ」 「先輩、嘘は駄目ですよ?本音で会話してるんですから」 「…ぅん」 博美の言葉で、奈央子は堅くなっていた糸が少し弛んだ(ゆるんだ)気がした。
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2272人が本棚に入れています
本棚に追加