第四十五章~おかえりっ~

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「ごめんなさい!本っ当、ごめんなさいっ!」 「うるさいっ!もう喋るな!!」 奈央子のマンションへと続く、街路樹の道――。 二人の声が、先程から途絶える事なく聞こえているのは、振り返る人達の顔を見ていれば…容易に想像が付いた。 あれから…二人がどうなったのか? あの場所で二人はまさかっ!? そう思った人もいる事だろう。 ――残念な事にと言うか…結局寸でのところで現れたのは、公園をいつものように巡回していたお巡りさんだった。 明彦の暴走した理性は、パトロール中の警察官によって妨害されたのである。……と言っても、お巡りさんにその現場を見られていなかった事が、彼女にとっての唯一の救いかもしれない。
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