第七章~大好物~

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「ぇ?何でって――ホッとするから」 「ホッとする?」 「はい」 (何?親父??) 「おでん食べてると、何だかホッとしません?心が、暖っかくなるっつうか――」 「…………」 「っあ、でも一人で食べちゃ駄目なんです!皆で食べるから、心がホッとするんですっ」 「…………」 「……変、ですか?」 「…ううん、変じゃなぃょ」 「そっか」 明彦は満足そうに笑った。 (心がホッとするから、好き…か) その言葉が、奈央子の中で広がる。 (黒沢君のこういうとこ…結構、好きだなぁ――…‥‥ん?)
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