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「爆睡か?」
そう思ったが――そうではないかもしれない事に気付いた。
そう、昨晩の大雨である。
(まさか…な)
一つの選択肢を頭に浮かべながら、明彦は奈央子のベッドへ向かった。
「奈央子さ~ん?」
シャットアウトされている、白いスクロールを上げ――その顔を覗き込む。
だが、頭の先端までスッポリと被り…まるで彼女は《かくれんぼ》でもしているかのようだった。
思わず苦笑する。
「何、隠れてんっすか?朝ですよ??」
「…………」
わざわざ起こしにきたというのに、奈央子は動く気配がない…。
「いい加減に――…‥‥っ!?」
それは、布団を捲り上げた瞬間だった。
「奈央子さ――っっっ!」
その目に、荒く息を吐く――彼女の姿が飛び込んだ。
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