第九章~病弱彼女~

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「どぅ、しよう――後、何かしなくちゃいけない事あったっけ?」 「大、丈夫…だから……」 「大丈夫なわけないでしょ!こんなに熱、出てんのにっ」 「…黒……沢君」 「我慢、しないで下さぃ……無理、しないで――」 「……ぅん」 「やっぱり、昨日の雨が悪かったんっすね…」 「…ごめん、ね? 夜中、眠れなくて――目、覚ましたの。…水を飲もうと思って、台所に行って……その時に、フラッときちゃって――。 黒沢君に迷惑、掛けたくなぃから…とにかく、寝なきゃって……布団に入ったんだけど――無理、だったみたぃで…‥‥ ホント…ごめ――っ!?」 奈央子の言葉を、明彦は制した。
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