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「助かった…」
「何が？」
いつの間にか、傍に立っていた博美が明彦に問い掛ける。
「何が助かったの？」
「ぇ、いゃ――遅、刻しないで…助かったなぁ……って？」
「ふ～ん」
「…………」
（危なかった…気を付けょ）
未だ見つめる視線にドギマギしながら、明彦は席に着いた。
「っあ、部長！今日の俺の仕事、どんどん持ってきちゃって下さい！！」
「何だ、黒沢？今日はヤル気だな？？」
「はいっ！」
「何、お前――仕事に目覚めた？」
立花が皮肉めいた言い方をする。
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