第十三章~探り(さぐり)~

2/4
前へ
/264ページ
次へ
「絶対っ!何かあるぞ」 「何かって?」 「黒沢だよっ」 昨日の内に仲直りしたのか――立花に呼ばれ、加奈は彼の横に立った。 「実はアイツ……“女”の為にあそこまで頑張ってるらしいんだ」 「えっ!嘘!?」 「本当っ」 「マジですか?それっ」 いつの間にやら、真名美まで耳を寄せている。 「マジ、マジ」 「そんなぁ~!…黒沢さん」 真名美の悲痛な叫びが聞こえたが――二人は聞こえない振りをした。
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2272人が本棚に入れています
本棚に追加