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「安心して、寝て下さい」
「そんな事言ったって――」
「また、ぶり返したらどうすんですか?」
「…………」
明彦は、ベッドの中に身を寄せている奈央子に顔を向けた。
あれから二人ともお風呂には入り(奈央子は完全ではない為、お湯に浸したタオルで体を拭いたのだが)、これから寝ようという時に――彼が彼女に言ったのだ。
『今日は俺、起きてます。…昨日みたいに、俺に気使って――倒れられたら困るし……』
奈央子の体調が完全に回復するように――という、明彦の心遣いに…嬉しい反面、どうして良いのか困った。
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