第十七章~寝込み~

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「安心して、寝て下さい」 「そんな事言ったって――」 「また、ぶり返したらどうすんですか?」 「…………」 明彦は、ベッドの中に身を寄せている奈央子に顔を向けた。 あれから二人ともお風呂には入り(奈央子は完全ではない為、お湯に浸したタオルで体を拭いたのだが)、これから寝ようという時に――彼が彼女に言ったのだ。 『今日は俺、起きてます。…昨日みたいに、俺に気使って――倒れられたら困るし……』 奈央子の体調が完全に回復するように――という、明彦の心遣いに…嬉しい反面、どうして良いのか困った。
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