第十七章~寝込み~

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                (…――何か最近、変に感情が左右されてる気がする。それも…“奈央子さん”に対してだけ…‥ 何で? 何で、奈央子さんの事になると…前が見えなくなんだろ? 見合いの話聞いた時だって――その時、奈央子さんに電話掛けた時だって……何かあったんだ!って、夢中で会社…飛び出して――。 ‥…俺、何やってんだ? 何でこんなに…気になんだ?? ‥…――ゎけ、わかんねぇ…) 明彦はソファーを離れ、彼女のベッドへと近付いた。 「‥‥…スゥ…」 良く、寝ている。寝息だけで、それがわかる。 (…良かった、大丈夫みたいだな) 小さく、安堵の息を吐く。 そしてその――幸せそうな寝顔を…目に、焼き付けた。
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