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私の事は乗り越えたって…どういう事だろう…
聞こうにも山田の背中は無言で「聞くな」オーラを発していた。
あ、ただ私が怖くて聞けないだけかも……
『もしも~し』
「春野君?ごめんね急に…」
私は夜、春野君に電話をしていた。もちろん内容は百合さんについて…
『どうしたの?珍しいね~のりちゃんから電話なんて…あ!まさか!今日の帰りについに告白でもし…』
「してないしてない!!」
『え~残念~』
「そうじゃなくて…百合さんって人知ってる?」
『百合?あぁ!うん!え?何??なんでのりちゃんが知ってるの??』
私は春野君に百合さんとの出来事を話した。
『百合ちぃは、中学の一個上の先輩で~、悟が4年間思い続けてた相手よ~』
「え!」
『大丈夫、悟スッパリふられたから☆もう未練も何もないよ~お互い』
春野君は何故か楽しそうに笑っているけど…未練がないなんて思えなかった。
あの時、山田君は彼女かと聞かれて戸惑ってたのは、百合さんに勘違いされたくなかったからじゃないかしら…その後も様子が変だったし…
『のりちゃんは気にしなくても…って聞いてる~?』
「う…うん…」
4年間もおもい続けた相手があんな美人だなんて…
もしかして、私、告白すらできないのかも…あんな美人を好きになるんなら私なんてアウトオブ眼中、一生良いお友達止まり??
私が忘れさせる!!
なんて強気な事言えそうにもない…せめて百合さんみたいな美人だったら、ライバルが現れても鼻で笑っていられたかな…
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