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響き終わると、参加者は会場内を縦横無尽に歩き出し、そして思い思いの行動をし始めた
ある者は、新郎を囲んで祝杯を何度も何度もあげ、そしてある者は、新婦を囲い、祝福の歌を歌い始めていた
「文子っ‼文子っ‼」
と私は、新婦達を囲んでいる、男達を眺めながら、文子に声を掛けた
「返事がない・・・」
と私は仕方なく、文子のいる方向に向いた
「いない・・・💦」
と思うと、私は立ち上がり、辺りを見渡した
「黒のワンピースに・・・
花が紫のスズランのブローチはっと・・・」
と私は文子の顔と服装を、思い浮かべながら、文子を捜した
私はその場で辺りを何度か、見回したが、文子を見つける事が出来なかった
仕方なく、私は壁際に歩き出し、そして壁際に着くと、壁を左に見て、私は会場内を時計回りに、歩き出した
「いないなぁ~💦文子
何処っ‼?行ったんだろう‼?」
と言う言葉を頭の中で何度何度も呟き、そして私は壁際から会場中央を眺めながら、歩いた
「あぁっ~、いたぁ~‼」
と私は文子に向って、大声で叫びたかったが、文子が見つめている、青年を見て、思い止まった
その青年は受付にいた、文子好みの青年だった
「さすがぁ‼文子っ‼
今日は、気合い入ってる
もう、ツーショットしてる❤
"ホワイト・ストック"かぁ~
いいなぁ~、私も・・・」
と、一瞬、私はよそ見をしてしまった
「ごっ、ごめんっ‼
ごめんなさいっ‼」
と私に一人の男が、手を差し出して来た
私は、一瞬、よそ見をした為に、この男とぶつかり、私は転んでしまったのだ
私はその男の手をしっかりと握ると
「お怪我はありませんでしたか?
大丈夫ですか?」
とその男は私を心配そうに見つめながら、私の手を優しく、引っ張った
私は立ち上がり、尻餅を着いた辺りの場所を手で払い、払い終わると
「こちらこそ、すいませんでした
つい、よそ見をしてしまって
あらっ、上着に口紅が・・・
本当に、ごめんなさいっ‼💦」
と私は申し訳なさそうな表情で、その男に言った
「服なら・・・」
とその男は言葉を切ると、上着を脱ぎ、上着を脱ぎ終わると、上着の内ポケットに指を入れ
「これっ、私の連絡先です」
とその男は私に言うと、名刺を一枚、私に差し出した
私は、その名刺を受け取ると、その男は振り返り、何処かへと歩き出した
私は、暫く、その男の背中を、見送っていた
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