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「友里子、何故っ?
離婚なんか・・・
その上、あんな事まで・・・
お母さんも、お父さんも恥ずかしくて、家から一歩も出れないじゃないの
その上、身内からも、朝から晩まで、電話が掛かってくるし
あぁ~、本当にあなた?
どうなちゃたったの?」
と受話器から聞こえる、私のお母さんの声は震えていた
多分、お母さんは目に涙を浮かべながら、私に言っているのだろう
お母さんの表情は見えないが、私には心の中で、目に涙を浮かべている、お母さんの表情を浮かべていた
「ごめんっ、ごめんっ‼
ごめんねっ、お母さんっ‼
本当に、ごめんなさい‼
全て、私が悪いのっ‼」
と私は心の中で呟き、うなだれ、私は受話器を持っていた
「おっ、お前っ‼」
今にも、受話器から出て来そうな、重い口調のお父さんの声に、いつしか、替わっていた
「うっう~んっ‼」
と言いながら、私は顔を左右に振り、そして目を開けると、「ハッ」と我に返り、辺りを見渡した
「夢かぁ~‼」
そして、私は汗だくになっている顔を両手で拭うと、私は布団から出て、見た夢を思い返していた
「しょうがない
最愛の夫だった、あの人への復讐よ
そして、私は全てを忘れて生まれ変り、そして・・・
もう一度、女の花を咲かせてみせるわ」
と私は独り言のように、呟くと、立ち上がり、そして部屋のカーテンを開けた
カーテンを開けると、窓を全開に開け、部屋の中に風を入れた
新しい空気が部屋中に、行き渡るのを私は確認すると
「うぅっ~んんっん」
と背伸びをしながら、深呼吸を一つした
それが終わると、私は寝汗で気持ち悪くなった体を流しに、バスタオルを一枚、持って、お風呂場に向かった
お風呂場に着くと、私は扉を開き、バスタオルを扉の外側に掛けると、パジャマのままお風呂場に入り、パジャマと下着を脱ぎ、そして、そのパジャマと下着を扉の近くの洗濯機に放り入れた
そして、私は扉を閉め、シャワーのノズルを取り、ノズルを浴槽に向けると、シャワーの蛇口を捻った
暫く、シャワーのノズルから出る水を浴槽に流し、その水が暖かいお湯になるまで、指先で触れていた
シャワーから出る水から、湯気が立って来るのと、同時くらいに、シャワーから出る水を触れていた指先を離し、そしてシャワーのノズルを体に向けた
「生き返るっ‼」
そう、「ふとっ‼」私は呟いた
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