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「じゃっ、じゃぁ~あぁ‼
ホワイト・ストックは?
文子、焦らさないで、教えてよっ‼」
と私は少女漫画の主人公が好きな男性に告白する場面を読んでいるような、眼差しで、文子を見つめながら、文子に聞いた
「永遠の愛❤」
と文子はあっけらかんと言い放つと、私と文子は、虚を見つめていた
「永遠の愛❤かぁ~‼」
と私が呟くと
「そうっ‼永遠の愛❤」
と文子も呟くように、私に言い返した
「そこで、また、二人は、永遠の愛を誓うかぁ~
いいなぁ~❤
私も、そこで、永遠の愛を誓えるような、男と出会えるのかな」
と私は再び、独り言を呟くように、文子に言った
「その前に・・・
ブーケよっ、ブーケっ‼❤
そろそろ、始まるじゃない
ブーケ・トス❤
友里子っ、行こうっ‼」
と文子は私に言った
「そっ‼そうだねっ‼
少し、二人から幸せのお裾分けしてもらわないとね」
と私は文子に言い、そしてブーケ・トスの行われる場所へと、足早に向った
私達が、ブーケ・トスの行われる場所へと行くと、もう既に二十数人の独身女性達が集まっていた
「遅かったかぁ~‼」
と私が残念そうに言うと
「しょうがないじゃない
良い場所は、親戚縁者よっ‼
私達は、そのおこぼれの場所
それでも運があれば、ブーケを受け取れるわよ」
と文子は私に笑顔で言うと、私の右肩を軽く一つ叩くと、その女性達の後方に並び、そしてブーケが投げられるのを待った
その文子の隣に、私は並び待った
そして、純白無垢の新婦がブーケを持って登場すると、私、いや、そこにいる女性達全員が殺気立った
「それでは、新婦によるブーケ・トスを行います」
と司会が言うと、新婦は振り返り、私達に背を向けた
「さんっ‼にぃっ‼」
「いちっ‼どうぞっ‼」
と司会の号令と同時に、新婦の持っていた、ブーケが空を舞い、そして自由落下に従って、ブーケが地表へと落ちて来た
それに向かって、女性達はブーケに向って、我先にと向って行った
結局、私達はブーケを目で追うだけで、精一杯だった
そして私達はブーケの受け取った、女性を拍手で讃えると、振り返り、足早に"ホワイト・ストック"に向って、歩き出していた
"White StocK"
そのお店は、繁華街から少し離れた場所に、静かにひっそりと建っていた
「"永遠の愛"に出会いますように・・・」
と祈るような思いで、私は"ホワイト・ストック"に向って、歩を進めた
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