ぱぱ…まま…

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六歳の時 夏休み両親と外出中事故にあい…他界してしまった 私一人だけ助かってしまった 「やだ…ッ…ぱぱッ…ままッ…置いてかないでぇ…ッ」 毎日泣くばかりの日々だった そして親戚の家を転々とする日々… 財産は私に入るらしい… 親戚はみんなお金さえあればいいみたい 私はいらない子 そしてようやくある一家に身を置くことになった 「優美ちゃん久しぶりね」 そう笑顔で迎えてくれたのは 私のお母さんの従姉妹らしい 「…早く入りなさい」 そう厳しく言ったのは…おじさんだった 家に入りリビングのソファに座り するとおじさんが 「さっそくだが通帳と判子を出しなさい」 私のことを睨みながら言った 「…」 私はバックから大事そうに取り出し おじさんに渡した すると急に 「さぁ立ちなさい」 私の髪をつかみ 乱暴に下に続く階段を降りていき私を部屋に投げ込み ドアに鍵をかけ 「誰がお前なんか育てるか…金さえもらえばいいんだよ…お前なんか早く死ねよ」 そう笑いながら言い放ち上に上がっていった… 私はどうすることもできず ただ突っ立ってるだけだった 泣くこともなく 叫ぶこともなく ただただそこにたってるだけ ああ… 私はやっぱりいらなかったのね ぱぱ…まま…どうして私をおいていったの? 私は一人ぼっち 暗い部屋に 私一人… 私もあの時死ねたらどんなによかったか なんでおいてったの? 寂しいよ… そう思いながら深い眠りについた…
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