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穏やかな風が吹き、思わず二度寝をしてしまいそうな程心地よい朝。
しかし、今日は学校だ。起きなければならない。
布団が名残惜しいが俺―下館 有栖(しもだて ありす)は起き上がっ………さて、何から突っ込むべきか。
何をだって?ふっ…簡単さ。
何で、隣に下着姿の綺沙良さんが寝てるのかだよ。
この下着姿の女性は千弦 綺沙良(ちづる きさら)さん。俺の家主だ。
若いながら(これ重要)も喫茶店を営み、那波町の人気スポットとなっている。
性格も明るく、驚くほど美人なので一部のファンの間では『黒絹の女王』と呼ばれているとか。
で、なんでそんな美人の綺沙良さんが俺の隣で寝ているのかと言うと、この人、寝ぼけると、他人のベッドの中に潜り込んでくるのだ。
「綺沙良さん、起きて下さい」
「むぅ……………」
この人、抱きついてきましたよ。
しかし……いい匂い、じゃないじゃない、早く起こさないと。アイツに見られたら、永遠に眠りについてしまう。
――コンコン
『有栖、早く起きなさーい』
ギャースッッ!!来ちゃったーっ!!
「綺沙良さんっ早く起きて起きてっ!!」
「んー……チュー」
顔が近い近いっ!!
「有栖……」
はい、終わったー。
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