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忍は三人を見た。恐らく今話してたのが、リーダーだろう。秋子の事を聞くならこの男がいい。ということは後の二人には、少し眠って貰う必要がある。
「やはり大人しくは付いてこないか、手荒な真似はしたくないが、仕方ない!」
その声と同時に他の二人が動いた。ポケットからスタンガンを取り出す。
「おいおい、なりふり構わずだな」
その様子を見た忍が、しれっと皮肉を言う。そして呟いた。なら、こっちも使うぜ。と。
彼の両手を雷が包む。そう、彼は例の特殊な力を使い。その手はスタンガンと化したのだ。
一人目のスタンガンを避け、左の拳をぶつけた。と同時にその拳の電気が放たれる。男はぎゃっと悲鳴をあげると、気を失ってしまった。
さらに、忍はそのままの勢いでもう一人の男に飛びかかる。右ストレートが男を襲った。
男は避けることができず、その特殊なスタンガンの二人目の餌食となった。
「まだやるのか?」
忍が言い放った。二人は地面に這いつくばり、ピクピクと痙攣を起こしている。
「な、なにが起こったんだ?」
目の前の出来事にリーダー格の男は立ち尽くした。何がどうなってこうなったのか、彼には理解できなかった。
「さてと、いろいろ聞きたい事があるんだぜ?」
忍が言う。その手には彼らが持っていたスタンガンが握られていた。
「まさかこっちが脅されるとはな…」
半ば自嘲的に言った彼は、忍の言うことを聞くしかなかった。
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