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「…そういえば、櫻井となんてメールしたんだ?」
「櫻井?お前菜緒ちゃんのこと名字で呼んでんの?」
「…まあな。」
…菜緒と二人の時は癖で
「菜緒」って呼んでしまうけど…
「中学のときは菜緒って呼んでたじゃん。」
「……別にいいだろ。」
…しょうがないんだよ。
「まあ、いいけど。…見てこれ!」
と言って見せて来たのは、ヒロと菜緒とのメールのやりとり。
「…なんかお前、メール控えめだな。」
俺はヒロのメールを見ながら言った。
「あー…うん。緊張すんだよ、菜緒ちゃんとメールすると。何打てばいいのかわかんねー(笑)」
「…ふーん。」
ヒロが恋愛でこんな控えめになるなんて珍しいな。
いつもガンガンアピールしていくのに。
…それだけ菜緒に本気ってことか…
「俺さー、今まで彼女とかいたけど、なんか本気じゃなかったみたい。メールするだけでこんなに緊張するのとか…菜緒ちゃんだけだし。」
「……」
「俺、まじがんばるな!」
「……ん、がんばれ。」
ヒロはいいよな。
素直でまっすぐで
羨ましいよ…
俺なんか…
菜緒を傷つけてばっかだし…
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